日本の玄関口であった歴史的背景を持つ長崎は、多様な見どころが詰まった人気のエリアです。異国情緒に満ちた港町であり、山の斜面に居住地を構えたことで、坂道が多く存在します。その結果、海外文化が根付いた街並み、そして珍しい坂道や階段風景、美しい夜景が楽しめるスポットとして、よく取り上げられています。
鎖国をしていた江戸時代も、唯一出島として貿易を行っていた長崎は、江戸時代以前から異国との交流が盛んな場所でした。交易を通じて和(日本)・華(中国)・蘭(ヨーロッパ)の文化が融合した、独自の「和華蘭文化」が育まれ、異国情緒あふれる街が形成されてきたのです。和華蘭文化を代表するのが「長崎くんち」や「卓袱(しっぽく)料理」ですが、ほかにも街の至る所に和華蘭文化が見受けられます。交易のために日本に訪れた、外国人のための洋館も多く残っており、エキゾチックな街並みを楽しめます。
坂が多く夜景が美しい街という点では、世界的にも注目されています。日本三大夜景の一つに数えられ、世界規模での「世界新三大夜景都市」としても認定されたことで、より広く認知されるようになったのです。現地の長崎グラバー園や稲佐山からは長崎港が一望でき、夜になると明かりがきらめく素晴らしい夜景が広がります。もちろん、日中も豊かな自然を堪能できます。三方を海に囲まれた長崎は、山や丘が多く平地が少ないため、緑と海の両方の景色を楽しめます。沖へ出ると、九十九島と呼ばれる多数の島が点在し、島々が織りなす幻想的な景色を拝めるのも魅力です。